
スーパーやコンビニなどで売られている100%のぶどうジュース。
普段ジュースは飲まないのですが、時々無性に飲みたくなることがあります。
私はただ飲むだけなのですが、それ以外にもゼリーを作ったり、料理の隠し味に使ったり、用途はたくさんありますが、いつ買っても変わらないおいしさがありますよね!
今回はそんな変わらないおいしさのあるぶどうジュースに含まれる、「酸味料」についてまとめてみました。
100%ジュースに酸味料を入れる理由は?
飲料メーカーが100%ジュースに酸味料を入れる理由は、ずばり品質(味)を一定に保つためです!
ぶどうをはじめ、すべての果物はその年の気候によって出来が左右されますよね。
その特徴を「個性」と呼ぶのがワイン。
ワインは同じメーカーであっても、ぶどうの品質の差がその年、その年の特徴となり味わいに「差」が生まれます。
一方、飲料メーカーの販売するぶどうジュースに求められていることは、「同一商品の品質を変えずに販売し続ける」ということです。
ブドウジュースもメーカーにより味に差があります。例えば、スーパーで「このブドウジュースおいしい!」と思って購入している商品があります。
その商品を購入し続ける理由は何でしょう。それは味ですよね。
ワインの場合、同一のワインを購入し続ける理由は「ブランド」ですが、私たちがぶどうジュースに求めていることは ブランド < 味 の場合がほとんどです。
そのことをメーカーもわかっているので、ぶどうの出来に関係なく、同一の味を提供できるよう、試行錯誤を重ねているのです。
品質を保つために酸味料?
それではなぜ、品質を保つために酸味料を加えているのでしょう。
ぶどうの出来に大きな差を生む要因は気候。
暖かかった年のぶどうはよく熟し糖度が高い傾向にあります。反対に、寒かった年のぶどうは糖度が低く、相対的に酸味の強いぶどうになります。
その気候の違いによるぶどうの味を調整するのが「酸味料」です。
暖かい気候で糖度が高いぶどうが出来た年は酸味料を増やし、反対に寒い気候で糖度が低いぶどうが出来た年は酸味料を減らして味の調整を行っています。
この味の調整により、毎年同じ品質のジュースを製造しているんですね!
ぶどうジュースにも気候の個性があっていいのでは?
もちろん、ワインと同様ブドウジュースでも「気候の差を味わいたい!」という意見もあると思います。
たしかに、気候により変化するぶどうの味わいがワイン同様に市販のジュースでも感じられたら素敵ですよね。
しかし、ワインと市販のぶどうジュースとの大きな差は、2つあります。
① 複数のぶどう果汁がブレンドされているか
② 香料が使用されているか
一般的にワインは1種類のぶどうを使用して作られるのに対し、ぶどうジュースの大半は赤ぶどう果汁だけでなく白ぶどう果汁がブレンドされています。
また、ぶどうジュースだけでなく、市販の100%ジュースには香料が使用されており、ジュースの味を決めているのはこの香料の影響が一番大きいです。
元々複数のぶどうが混ぜ合わせられているジュースに対して、気候の変化による味の違いを『消費者にわかりやすく』表現することは非常に難しいため、同一の品質(味)を維持しているともいえますね。
酸味料の身体への影響は?
100%とはいえ、酸味料が含まれているぶどうジュース。
酸味料による身体への影響はあるのでしょうか。
結論から言うと、ジュースで摂取している分にはまったく問題ありません。
ぶどうジュースの酸味料として主に使われているのは「酒石酸」
これはワインなどにも含まれており、ワインの製造過程で発見されたものになります。
この酒石酸は食品添加物としても認められており、酸味料のほかに、ベーキングパウダーとして使用されることもあるそうです。
そのため、ジュースとして摂取する分にはまったく問題がないようです。
まとめ
ぶどうジュースに酒石酸が含まれる理由を説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
「糖度と酸度の調整のために入れている」と書きましたが、その裏には研究開発担当者による ものづくりの努力が隠されています。
スーパーやコンビニで購入される際には、この話を思い出してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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